磨くほどに、上品な味わいになる

わたしたちがふだん食べているごはんは八分づきが普通です。ところが酒米にはもっと高度な精米がほどこされます。酒米は磨けば磨くほど、酒の味わいが上品に仕上がるといわれています。しかし限度があって、あまり磨きすぎると旨味も損なわれてしまいます。
本醸造酒や純米酒は精米歩合が70%以下、吟醸酒には60%以下、さらに大吟醸酒になると50%以下の白米が原料として使われます。福光屋の平均精米歩合は約64%です(ちなみに全国平均は約72%です)。その分多くの玄米を必要としますから、贅沢な造りといえるのです。


米の原形をそこなわないように

精米の過程で傷ついたり砕けてしまった米は酒造りには使えません。だから、玄米の形をそこなわないように、味わいの設計や米の品種に応じて微妙に調節しながら、まる二昼夜をかけてていねいに磨きます。磨き上げた白米は、真珠のような美しさです。心白に含まれるデンプン質を限りなく純粋なカタチでとり出すことで「品のある」味わいが生まれるのです。


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