なぜ酒米は酒造りに適しているのか

酒米(酒造好適米)は、ふつうの米に比べて大粒で、心白(しんぱく)があることなどが特長です。大粒であるということは、精米したときに使用部分が多く残るということ。1000粒あたりの重さを比べると、コシヒカリが約22gであるのに対し、酒米は27g。ほぼ2割も重いことになります。
また心白があるということは、精米によって良質のデンプンが多く得られるということ。酒造りにおいて、デンプンが糖からアルコールに変化する過程は重要です。そこで、いかに心白の大きい酒米を選ぶかが、ポイントになるのです。


酒米を使いわける

ひと口に酒米といってもさまざまな種類があります。山田錦、金紋錦、五百万石、フクノハナなど現在約40品種が農水省から指定をうけています。酒米は品種によってはもちろん、産地によっても微妙に品質が違います。造りたいお酒の特長にあわせて、米の個性を見極め、どの米を選ぶかが腕の見せどころです。
福光屋では山田錦は主として吟醸系に、金紋錦は熟成系に、フクノハナは麹米として酒の旨味を引き出すために、というように用途にあわせて酒米を使い分けています。ここまでていねいに原料米を選べるのも、契約栽培によって良質の酒米がふんだんに使える、福光屋ならではのことなのです。


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