日本酒生まれの化粧水。お米と醗酵のチカラ、美容成分をお肌へ。
オーガニックやナチュラル、無添加などの言葉に溢れ、主成分も薬草やハーブエキス、柑橘類、海藻類とじつにさまざまな個性がある自然派基礎化粧品の世界。オーガニック認証機関の認証を受けた海外ブランドも多く、素材や製法も細分化する中で、今注目を集めるジャンルが、日本古来から親しまれてきたお酒の成分に特化した「日本酒コスメ」です。お米を麹や酵母で醗酵させて生まれる日本酒の美容効果に着目したもので、コメ発酵液や酵母エキス、コメヌカエキス、酒粕エキスなどを主成分として発売されています。

江戸時代から続く酒蔵が、長年の経験で得ていた「美肌」を解明
「杜氏の肌は白く美しい」を経験的、日常的に体感していた金沢の酒蔵・福光屋は、酒蔵にとってはいわば常識でもあったこの「美肌の元」の解明に、約30年前から取り組みました。日本酒醸造の過程を美容の観点で研究し、蔵内に約600本あるタンクの原酒を一つずつ直接肌に塗るなどの検証を繰り返し、1995年に「美容にいいお酒 純米酒すっぴん」を発売。日本酒から化粧水をつくることに成功しました。シンプルな使い心地と保湿力の高さが口コミで広がり、人気となります。この「純米酒すっぴん」をきっかけにさらに研究解析をすすめ、日本酒の美容成分を豊富に含んだノンアルコールの高保湿基礎化粧品シリーズ「アミノリセ」を開発。主成分は、福光屋が独自開発したコメ発酵液「FRS-01」です。福光屋のコメ発酵液は、酒米の最高峰・山田錦の契約栽培米を自社酵母と乳酸菌、麹で丁寧に仕込んで醗酵させます。仕込みから完成までに約１か月かかり、搾った高濃度の液を半年以上熟成させたオリジナル。醗酵に適した酒米を贅沢に使用できるのも、酒蔵だからこそです。

独自の無添加基準で、お米と醗酵の美容成分をできるだけピュアに
「お米そのものの美容成分と、醗酵によって得られる高い美容成分が掛け合わされ、100種を超える美容成分が含まれています。20種を超えるアミノ酸による高い保湿力、増湿効果や抗酸化作用が特長です」と、専任研究員。主原料であるお米は、福光屋と契約栽培した特別栽培米で、生産者の顔がわかるのも大きなポイントです。「お米と水だけ、余分なものを一切加えない純米造りの酒蔵が、食品メーカーとして厳しい基準を設けて食べられるほど安全な商品であること。つまり、香料や着色料、合成防腐剤、石油由来の界面活性剤や鉱物油を一切使わない安心感が、自然派化粧品業界の中で高く評価されています」と、開発本部の営業担当。日本人にとって、最もなじみのある「お米」と「醗酵」。日本生まれ、日本酒コスメの健やかな美容効果、可能性に注目が集まっています。