ビーフシチューや味噌田楽などコクのある濃厚な料理と格別の相性を示します。デザート酒として高めの常温でお飲みいただくことも、40〜50℃のお燗で変化する奥深い香味をお楽しみいただくこともできます。
品々
PRODUCT
2019.1.11.
来し方30年に思いを馳せる、長期熟成酒「百々登勢 平成元年醸造」。
昭和から平成に改元されたその年。1989年に仕込まれた特別な純米酒があります。一切の調合・混和をしない唯一無二のその味は、30年という歳月をかけて熟成の風味を幾重にも纏い、ようやく蔵出しの日を迎えました。
福光屋が日本酒の長期熟成に取り組み始めたのは1959年のこと。ちょうど60年前に遡ります。手技の及ばない時間という力を、お酒がよりよく授かるために酒米の選別から仕込み配合、熟成を見通した造りのすべてを研究し、知識と経験を培ってきました。
5年、10年と熟成期間ごとに4種を揃える濃熟タイプの長期熟成酒「百々登勢」から、この度、平成の結びを祝して「百々登勢 平成元年醸造」が蔵出しされました。豊かに変化する金沢の四季の移ろいを幾度となく巡り、30年間にわたる穏やかな熟成の結実ともいえるお酒です。美しく輝く琥珀色、甘やかな香りの中に丁子やシナモンのスパイス、ドライハーブを思わせる爽やかさ。重厚感のある濃醇な味わいに酸味と苦味が調和したバランスのよさ――。このお酒が遠大な時間の中で少しずつ熟し、さまざまな要素の厚みとなって今に至ることを、自らの人生に重ねて味わっていただくことができたなら。平成の最終章を迎えようとする節目に、 “時間”という浪漫をお酒に託してお贈りします。