― 砂丘の作品には、現代の暮らしや、絵を描く自分の中で少しずつ失われつつある、一時代昔の好きだった日本の良さのようなものを感じる。彼は僕が、ぼんやりと向かっていきたい絵の世界のすぐ近くにいるように思えたのだ ― (本文より抜粋)
お知らせ
金沢ゆかりの俳画家・小松砂丘の魅力が浮き彫りとなる一冊
牧野伊三夫 著『俳画家 小松砂丘さんのこと』上梓のお知らせ
憧れ、尊敬、批評を交え、 画家の眼で鋭く考察した書き下ろし旅エッセイ
画家・牧野伊三夫氏は6年前、金沢の酒蔵・福光屋の店頭で50年前に制作された「砂丘徳利」を偶然手にします。呉須の青色だけで荒々しく粗野に絵付けされた力強さのなかに、素朴な温かみをもつ小松砂丘の作風に魅せられ、金沢市内に散逸する砂丘の作品やゆかりの地を巡る旅に出ることに。時代を超えた二人の画家が何を見て、何を感じたのか…。砂丘への憧れ、尊敬、ときに辛口の批評を、牧野氏の思慕に溢れる軽妙な文章と挿絵でお届けします。明治から昭和期に活躍した砂丘の魅力が浮き彫りとなる一冊です。
福光屋の定番銘柄「福正宗」にまつわる絵や宣伝文を、小松砂丘氏に制作いただいてから半世紀。俳画家と酒蔵が育んだご縁を形にし、小松砂丘の評価が高まる一助になることを期待して2018年福光屋から刊行のはこびとなりました。
『俳画家 小松砂丘さんのこと』 書籍情報
発売日 | 2018年9月14日(金) |
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著者 | 牧野伊三夫 |
発行 | 福光屋 |
定価 | 本体1,000円(税別) |
頁数 | 64頁 |
体裁 | 四六変判並製 |
販売店 | 福光屋直営各店、自社通販(福光屋オンラインショップ) |
著者紹介 牧野伊三夫
1964年北九州市生まれ。画家。1987年多摩美術大学卒業後、広告制作会社サン・アドに就職。1992年、退社後、名曲喫茶でんえん(国分寺)、月光荘画材店(銀座)、HBギャラリー(原宿)等での個展を中心に画家としての活動を始める。1999年、美術同人誌『四月と十月』を創刊。著書に『僕は、太陽をのむ』『仕事場訪問』(ともに、港の人)、『かぼちゃで塩を煮る』(幻冬舎)。『雲のうえ』(北九州市)、『飛驒』(飛驒産業株式会社)編集委員。東京都小平市在住。2013年より福光屋 福正宗 酒歳時記シリーズのラベルの画を描く。
小松砂丘
1896年石川県珠洲郡(現・珠洲市)生まれ。俳画家。明治から昭和の激動期、生涯を金沢で過ごす。素朴で飄々とした筆致の彩色墨画に俳句を添えた作品を多数制作。大変な愛酒家で、金沢の古くからの飲食店には今なお砂丘の絵が飾られている。紙や陶磁器、布などに幅広く作画し多くの作品が残るが、記念館や画集などはつくられていない。福光屋とは、1968年に社屋新築の内祝いとして徳利などの酒器の制作や宣伝コピーを依頼するなど関わりが深い。1975年没。
〈発刊記念イベント〉
牧野伊三夫展「小松砂丘へのオマージュ 九谷焼 徳利、盃など」開催のお知らせ
【会期】2018年9月14日(金)〜9月30日(日)
【会場】SAKE SHOP 福光屋 丸の内店
東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル1階 TEL:03-5288-5015
【展示内容】
・福正宗 酒歳時記 ラベルのための描き下ろし原画の展示
・今展のための描き下ろし絵画の展示
・自ら絵付けをほどこした九谷焼 徳利、盃、小皿などの展示販売
・書き下ろしエッセイ『俳画家 小松砂丘さんのこと』の販売
【会期初日、9月14日(金)の催し】
・振舞い酒 16:30〜19:30
・作家トーク 18:30〜19:00 「牧野伊三夫と福光屋とのよもやま話」 入場無料・予約不要
◎作家の在店は、このときだけとなります。
本プレスリリースに関するご質問・お問合せ
株式会社 福光屋 企画広報室
TEL:076-223-1173(平日 9:00~17:00)
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